


トルコのアンカラ周辺に由来する自然発生の猫種で、気品あふれる絹のような美しい長毛が最大の魅力です。しなやかで引き締まったスタイリッシュな体型をしており、まるでバレリーナのような優雅な身のこなしを見せます。
白い個体では、左右の瞳の色が異なるオッドアイが生まれやすいことでも有名で、神秘的な美しさが多くの人々を魅了しています。

古くからトルコのアンカラ(旧名アンゴラ)地方に存在していた、非常に歴史の古い自然発生の長毛種です。16〜17世紀頃にはフランスやイギリスなどのヨーロッパへ渡り、その美しさから王族や貴族の間で瞬く間に人気を集めました。
しかし、他の長毛種との交雑が進んだことで、一時期は純粋な血統が絶滅の危機に瀕することになります。20世紀には、これを危惧したトルコのアンカラ動物園が保護プログラムを開始し、独自の保存活動を行うことで純血を守り抜きました。
その後、1960年代にアメリカのブリーダーによって世界へ紹介され、現在の確固たる地位を築くに至っています。

家族に対してとても愛情深く、個体によっては人の後ろをついて歩くほど深い愛着を示すことがあります。
知性が非常に高いため、ドアの開け方を覚えたり、簡単なルールを理解したりすることも珍しくありません。
自由を愛する活発な気質も持ち合わせており、高い場所に登ることや、おもちゃを追いかけて遊ぶことを好みます。

最も有名なのは、神聖な美しさを持つ純白のソリッドホワイトですが、実際には非常に豊富なバリエーションが存在します。
ブラックやブルーグレーといった落ち着いた単色のほか、美しい縞模様を持つタビー、複数の色が混ざり合うバイカラーも公認されています。
どの毛色であっても、アンゴラ特有の下毛(アンダーコート)が少ないシルクのような極上の手触りは共通の魅力です。

日本国内での流通数は非常に少なく、一般的なペットショップで見かける機会はほとんどありません。そのため、基本的には専門のブリーダーから直接迎え入れる形になり、価格相場はおおむね20万円から40万円前後となります。
血統の希少性や、オッドアイなどの身体的特徴の有無によって価格が上下することがあります。

シルクのような長毛を持っていますが、アンダーコートが少ないため、毛玉自体は比較的できにくい性質があります。
それでも美しさを保ち、毛球症を予防するためには、週数回から毎日のブラッシングの丁寧なブラッシングが不可欠です。
非常に活発で高い場所に登ることを好むため、室内にはキャットタワーなどを用意するとよいでしょう。
家具の配置を工夫し、安全に上下運動ができるルートを確保してあげることで、運動不足とストレスを解消できます。
頭脳明晰であるため、単純なおもちゃだけでなく、頭を使う知育玩具などを取り入れると喜びます。
飼い主とのコミュニケーションを重視する性質があるため、毎日しっかり遊ぶ時間を設けることが大切です。

遺伝的な要因として、特に白い毛色で青い瞳を持つ個体において、生まれつき耳が聞こえない聴覚障害が見られることがあります。オッドアイの白猫では、青い目側の耳に聴覚障害が出る例もあります。
また、肥大型心筋症と呼ばれる、心臓の筋肉が厚くなって機能が低下する循環器系の病気にも注意が必要です。
日頃から定期的な健康診断を行い、運動中の呼吸の乱れや元気や食欲が落ちていないかを観察することが早期発見につながります。

トルコ原産のターキッシュアンゴラは、絹のような長毛と高貴な佇まい、そして高い知性を兼ね備えた魅力的な存在です。自由を愛する活発な一面と、家族に寄り添う深い愛情を持っています。
適切なブラッシングと運動環境を整えることで、最高のパートナーとして長く幸せに暮らすことができるでしょう。