フォールデックスの平均寿命は何年?

どこかを見つめるフォールデックスの子猫

フォールデックスの公式な平均寿命は公表されていません。

フォールデックスはスコティッシュフォールドとエキゾチックを交配して作出された猫種ですが、2026年9月時点で、カナダの公認団体CCA-AFC(Canadian Cat Association/Association Féline Canadienne)のフォールデックスの猫種ページと2026年版猫種標準を確認しても、平均寿命や寿命の目安となる年数は掲載されていません。(※)

また、国内でもフォールデックスだけを対象にした信頼できる大規模な寿命統計は確認できません。そのため、「平均寿命は〇〜〇年」と独自に設定したり、作出に用いられた猫種の寿命をそのままフォールデックスの寿命として扱ったりするのは適切ではありません。

参考として、アニコム損保の「家庭どうぶつ白書2025」では、猫全体の平均寿命は14.5歳でした。(※)ただし、これは保険契約データから生命表を作成して算出した猫全体の数値です。フォールデックスの平均寿命を示すものではないため、14.5歳はあくまで猫全体を見るための参考値として考えましょう。

(※参考: CCA-AFC「Foldex Breed Description」

(※参考: CCA-AFC「FOLDEX Breed Standard 2026」

(※参考: アニコム損保「家庭どうぶつ白書2025」紹介記事

フォールデックスはほかの猫より寿命が長い?

片手を挙げながら何かを見上げるフォールデックスの子猫

フォールデックスがほかの猫より長寿なのか、短命なのかを判断できるデータは現在のところありません。公式な平均寿命そのものが公表されていないため、猫全体やほかの猫種と直接比較することはできないためです。

一方、CCA-AFCによると、フォールデックスはスコティッシュフォールドとエキゾチック(ショートヘアーおよびロングヘアー)を交配して作出された猫種です。(※)そのため、これらの猫種の平均寿命はフォールデックスの寿命を推定する根拠にはできませんが、血統が近い猫種の参考値として確認できます。

アニコム「家庭どうぶつ白書2025」では、2023年度の平均寿命は猫全体が14.5歳、スコティッシュ・フォールドが13.7歳、エキゾチック・ショートヘアーが13.5歳でした。(※)

猫種 平均寿命 補足 出典元
フォールデックス 公式な数値の公表なし 猫種別の平均寿命は確認できない CCA-AFC
猫全体 14.5歳 2023年度の平均寿命 アニコム「家庭どうぶつ白書2025」
スコティッシュ・フォールド 13.7歳 フォールデックスの作出に用いられた猫種 アニコム「家庭どうぶつ白書2025」
エキゾチック・ショートヘアー 13.5歳 フォールデックスの作出に用いられたエキゾチックの参考値 アニコム「家庭どうぶつ白書2025」

「家庭どうぶつ白書2025」の猫種別平均寿命は、アニコム損保の契約データをもとにカレント生命表を作成し、0歳時点の平均余命を平均寿命として算出したものです。品種別では契約頭数上位20品種が対象となっています。(※)

ただし、スコティッシュ・フォールドとエキゾチック・ショートヘアーは猫全体と同じ資料・年度・算出方法で比較できますが、フォールデックスには対応する平均寿命のデータがありません。そのため、近い血統の猫種が13歳台だからといって、フォールデックスの平均寿命も同程度であるとは推定できません。

(※参考: CCA-AFC「Foldex Breed Description」

(※参考: アニコム「家庭どうぶつ白書2025」

フォールデックスの年齢を人間に換算すると何歳?

猫の前足を優しく触る人の手

フォールデックスの年齢を人間の年齢に換算する場合は、猫で一般的な換算方法を参考にできます。

猫の1歳を人間の約15歳、2歳を約24歳とし、その後は猫が1歳年を重ねるごとに、人間の約4歳分を加える考え方です。

フォールデックスの年齢 人間に換算した年齢
1歳 約15歳
2歳 約24歳
5歳 約36歳
7歳 約44歳
10歳 約56歳
12歳 約64歳
15歳 約76歳
20歳 約96歳

この換算はフォールデックス独自の老化速度を示したものではなく、猫全般について年齢をイメージしやすくするための目安です。実際の体の変化や健康状態には個体差があります。

また、フォールデックスには公式な平均寿命がないため、「平均寿命を迎える頃は人間の〇歳程度」とすることもできません。平均寿命の数値を作るのではなく、実際の年齢や体調に合わせて健康管理を考えることが大切です。

フォールデックスの寿命に関わる病気

猫の形をした木のモチーフと聴診器

フォールデックスだけを対象として、病気の発症率や死因を大規模に調べたデータは十分にありません。そのため、作出に用いられた猫種でみられる病気をすべて「フォールデックスがなりやすい病気」として扱うことは避ける必要があります。

一方、猫の遺伝子検査を行う機関では、フォールデックスを骨や軟骨・関節に影響を与える「折れ耳」と、腎機能の低下につながる「多発性嚢胞腎」の遺伝子検査対象猫種として明示している場合があります。

現時点でフォールデックスで注意しておきたい健康問題としては、主にこの2つが挙げられます。いずれも発症や重症度には違いがあるため、遺伝的背景だけから個々の猫の将来を断定することはできません。

骨軟骨異形成症

フォールデックスの折れ耳には、スコティッシュフォールドと同じTRPV4遺伝子の変異が関係します。この変異は耳の軟骨だけでなく、骨や関節の形成にも影響し、骨軟骨異形成症につながる可能性があります。

歩き方が硬い、足をかばう、ジャンプを嫌がる、しっぽが動かしにくいといった変化がみられることがあります。CCA-AFCの猫種標準でも、しっぽの柔軟性や脚の異常は評価上の重要な確認項目とされています。

遺伝子変異そのものを飼育方法で予防することはできません。寿命への影響を示すフォールデックス固有の統計もないため、「短命になる」とは断定せず、関節の痛みや運動機能の低下による健康寿命への影響に注意することが大切です。

多発性嚢胞腎(PKD)

多発性嚢胞腎(PKD)は、腎臓に液体のたまった嚢胞が形成される遺伝性疾患です。UC Davis Veterinary Genetics Laboratoryでは、フォールデックスをPKD1遺伝子検査の対象猫種のひとつに挙げています。

病気が進行して腎機能が低下すると、水を飲む量や尿量が増える、食欲が落ちる、体重が減る、元気がなくなるといった変化が現れることがあります。ただし、こうした症状だけでPKDかどうかを判断することはできません。

PKD1は遺伝性であり、日常の食事や生活によって原因となる遺伝子をなくすことはできません。検査歴が分からない場合は、健康診断の際に遺伝子検査や腎臓の検査が必要か、かかりつけの獣医師へ相談するとよいでしょう。

フォールデックスに長生きしてもらうためのポイント

食器にドライフードを入れている人の手

フォールデックスの公式な平均寿命が公表されていない以上、「〇歳まで生きるためにはこの方法が必要」といった猫種独自の長寿法を示すことはできません。

基本となるのは、猫全般と同様に、適切な食事と体重管理、無理のない運動、安全で落ち着ける生活環境、定期的な健康診断を続けることです。

そのうえでフォールデックスでは、折れ耳に関係する骨や関節の変化や、PKD1に関する遺伝的背景も確認しておくと、健康状態を見守るうえで役立ちます。年齢だけで判断せず、その猫自身の体重や活動量、食欲、飲水量などの変化を見ることが大切です。

食事と体重を管理する

毎日の食事は、年齢や健康状態に合った総合栄養食を基本とし、適切な量を与えます。パッケージに記載された給与量はあくまで目安なので、実際の体重や体型、活動量を見ながら調整しましょう。

体型の確認には、肋骨への脂肪のつき方などを評価するBCS(ボディ・コンディション・スコア)も役立ちます。太りすぎると関節への負担が大きくなるため、特に歩き方やジャンプに変化がある場合は体重管理が重要です。

一方、年齢を重ねた猫では、肥満だけでなく体重や筋肉量の減少にも注意が必要です。食事量を変えていないのに体重が減る、食欲が落ちるなどの変化が続く場合は、加齢だけが原因と判断せず動物病院へ相談しましょう。

適度な運動を取り入れる

適度な運動は、体重管理や筋肉量の維持に役立ちます。猫じゃらしなどを使った遊びを取り入れ、その猫が無理なく楽しめる範囲で体を動かせるようにしましょう。

ただし、フォールデックスでは折れ耳に関係する骨や関節の変化に注意が必要な個体もいます。高い場所へ飛び乗らなくなった、着地がぎこちない、歩き方が以前と違うといった場合に、単なる運動不足と考えて無理に動かすのは避けましょう。

年齢を重ねたり、関節の動きが低下したりした場合は、高い場所へのジャンプを求める遊びから、床や低い場所でも楽しめる遊びへ変えるなど、状態に合わせた調整が必要です。

安全でストレスの少ない環境を整える

猫が安心して休める場所や、食事場所、水飲み場、トイレ、爪とぎなどを利用しやすい位置に用意します。運動できる環境は必要ですが、高所からの転落や無理なジャンプにつながる配置は避け、その猫の身体能力に合わせて調整しましょう。

関節の動きが悪くなってきた場合は、よく使う場所までの段差を低くしたり、途中にステップを置いたりすると移動しやすくなります。トイレも、縁が高くて入りにくそうであれば低いタイプを検討してください。

若い頃に問題なく使えていた設備でも、年齢や健康状態によって負担になることがあります。日常の動きを観察しながら、その時点で使いやすい環境へ見直していきましょう。

定期的に健康診断を受ける

見た目は元気であっても、定期的に健康診断を受けて体重や体型、口腔内、心肺、関節などの状態を確認することが大切です。必要に応じて血液検査や尿検査などを行うことで、外見だけでは分かりにくい変化を確認できる場合があります。

特に年齢を重ねると、体重減少や飲水量の増加、活動量の低下などを「年を取ったから」と考えてしまうことがあります。以前と異なる状態が続く場合は、次の定期健診まで待たず相談しましょう。

過去の体重や検査結果を継続して記録しておけば、その猫自身の変化を比較しやすくなります。健康診断の頻度や検査内容は、年齢や持病などに応じて獣医師と相談してください。

遺伝性疾患に関する情報を確認する

フォールデックスでは、折れ耳に関係するTRPV4と、多発性嚢胞腎のPKD1の遺伝子変異について遺伝子検査が利用できます。すでに一緒に暮らしている猫で過去の検査歴が分からない場合は、検査する意味があるかを獣医師へ相談できます。

ただし、遺伝子検査を受ければすべての病気を予測できるわけではありません。また、遺伝子変異が確認された場合でも、症状の程度や現れ方を検査結果だけから正確に予測できないことがあります。

遺伝子検査は「長生きできるか」を判定するものではなく、今後の健康管理を考えるための情報のひとつです。検査結果だけに頼らず、日頃の観察や定期的な診察と組み合わせて健康状態を見守りましょう。

まとめ

猫のしっぽと人の手が組み合わさって作られたハートマーク

フォールデックスの公式な平均寿命は公表されていません。CCA-AFCの猫種ページや現行の猫種標準にも寿命の数値はなく、国内でもフォールデックスだけを対象にした信頼できる大規模な寿命統計は確認できません。

フォールデックスはスコティッシュフォールドとエキゾチックから作出されているため、それぞれに公表されている寿命の目安は参考にできます。ただし、それらを組み合わせてフォールデックスの平均寿命を推定することはできません。

健康面では、折れ耳に関係する骨軟骨異形成症や多発性嚢胞腎(PKD)で検査対象にあげられています。適切な食事と体重管理、無理のない運動、安全な生活環境、定期的な健康診断を基本に、歩き方や体重、食欲、飲水量など、その猫自身の変化を継続して見守ることが大切です。