バーマンの平均寿命は何年?

アップのバーマン

バーマンの平均寿命は、一般的な目安として12〜16年程度です。(※)ただし、この年数はすべてのバーマンに当てはまる確定値ではありません。

国内では、アニコムホールディングス株式会社の「家庭どうぶつ白書2025」で、2023年度の猫全体の平均寿命が14.5歳とされています。(※)一方、品種別の集計は契約頭数の上位20品種が対象で、バーマン単独の数値は掲載されていません。

海外では、英国の一次診療データを用いた2024年公表のVetCompass研究で、2019年のバーマンの0歳時平均余命は14.39年と算出されています。(※)一般的な12〜16年という目安の範囲内ですが、英国の診療データであり、日本の飼育環境にそのまま当てはめられる数値ではありません。

(※参考: GCCF「Birman」

(※参考: アニコム損害保険株式会社「家庭どうぶつ白書2025」

(※参考: Journal of Feline Medicine and Surgery「Life tables of annual life expectancy and risk factors for mortality in cats in the UK」

バーマンはほかの猫より寿命が長い?

こちらを見るバーマン

バーマンが常にほかの猫より長生きすると断定することはできません。ただし、英国VetCompassが2019年の一次診療データから作成した生命表では、バーマンの0歳時平均余命は14.39年、猫全体では11.74年でした。(※)

同じ調査に含まれた比較対象を並べると、バーマンの数値は高めです。しかし、品種ごとに死亡例数が異なり、バーマンは38例と標本数が多くありません。95%信頼区間にも幅があるため、この表から「必ず長寿」「何番目に長生き」と順位付けするのは適切ではありません。

以下は、すべて同じ英国VetCompassの調査年・算出方法による0歳時平均余命です。(※)

猫種 平均寿命 補足
バーマン 14.39年 95%信頼区間:12.87〜15.91年
猫全体 11.74年 95%信頼区間:11.61〜11.87年
ペルシャ 10.93年 95%信頼区間:9.63〜12.23年
ラグドール 10.31年 95%信頼区間:8.86〜11.76年
ノルウェージャンフォレストキャット 9.95年 95%信頼区間:7.55〜12.35年
メインクーン 9.71年 95%信頼区間:8.42〜11.00年

この結果は英国の特定時期の診療データに基づくもので、日本で暮らすバーマンの平均寿命を直接示すものではありません。飼育環境や医療へのアクセスなどによっても寿命は変わるため、ひとつの参考値として捉えることが大切です。

(※参考: Journal of Feline Medicine and Surgery「Life tables of annual life expectancy and risk factors for mortality in cats in the UK」

バーマンの年齢を人間に換算すると何歳?

砂時計とカレンダー

バーマンの年齢を人間の年齢に置き換える場合は、一般的な猫の換算方法を目安にできます。1歳で人間の約15歳、2歳で約24歳に相当し、その後は1年につき人間の約4歳分ずつ年齢を重ねる考え方です。

バーマンの年齢 人間に換算した年齢
1歳 約15歳
2歳 約24歳
5歳 約36歳
7歳 約44歳
10歳 約56歳
12歳 約64歳
15歳 約76歳
20歳 約96歳

これはバーマン独自の老化速度を示すものではなく、猫全般で用いられる便宜的な換算です。個体ごとの体力や臓器の状態まで人間の年齢と一致するわけではありません。

寿命の目安である12〜16歳を当てはめると、人間ではおよそ64〜80歳程度に相当します。年齢だけで健康状態を判断せず、食欲や体重、活動量など日々の変化もあわせて確認しましょう。

バーマンの寿命に関わる病気

獣医師とバーマン

バーマンは必ず特定の病気になるわけではありませんが、遺伝的な関与や発症との関連が報告されている健康問題があります。なかには若いうちから発症するものや、初期には目立った症状が現れにくいものもあるため、病名だけでなく日常生活で気づける変化を知っておくことが重要です。

一方、報告数が少ない疾患もあり、「バーマンなら発症しやすい」と一律に判断できないものもあります。体調の変化から飼い主が病名を特定するのではなく、異常が続く場合は動物病院で必要な検査を受けることが早期発見につながります。

肥大型心筋症

肥大型心筋症は、心臓の筋肉が厚くなり、心臓の働きに影響する病気です。バーマンでは家族性の発症や遺伝的な関与が示唆されていますが、単一の遺伝子だけで発症を説明できる段階ではありません。

初期には無症状のこともあり、進行すると呼吸が速い、呼吸が苦しそう、元気がない、失神するといった変化が現れることがあります。心雑音が必ず聞こえるわけでもないため、健康診断で異常を指摘された場合は必要に応じて心臓超音波検査などで確認します。重症化すると心不全や血栓症、突然死につながることがあります。

猫伝染性腹膜炎(FIP)

猫伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルスへの感染を背景として一部の猫に発症する病気です。バーマンでは発症との関連や遺伝的な感受性が報告されていますが、感染したバーマンが必ずFIPになるわけではありません。

発熱が続く、食欲が落ちる、体重が減る、元気がないといった変化のほか、腹部の膨らみ、呼吸の異常、目や神経の症状がみられることがあります。特に若い時期に原因のはっきりしない体調不良が続く場合は早めの受診が重要です。進行すると全身状態が悪化し、生命に関わることがあります。

先天性乏毛症・胸腺形成不全

バーマンでは、FOXN1という遺伝子に関係する先天性乏毛症と胸腺形成不全が知られています。非常にまれな遺伝性疾患で、影響を受けた子猫は生まれつき毛がほとんどない、または薄い毛が生えていても早期に抜けることがあります。

胸腺は免疫機能に関わる器官であるため、形成不全があると感染症に対する抵抗力が低下し、幼いうちに重い感染症を起こすことがあります。被毛の明らかな異常や繰り返す感染などが早期発見の手掛かりです。遺伝性のため、通常の生活管理だけで発症そのものを防げる病気ではありません。

腎機能異常・慢性腎臓病

バーマンでは、健康に見える個体でも血液中のクレアチニンやSDMAなど、腎機能評価に使われる数値がほかの猫より高めになる場合があります。この特徴だけをもって、バーマンに慢性腎臓病が多いと断定することはできません。

一方で、慢性腎臓病そのものは進行すると健康寿命や寿命に影響します。水を飲む量や尿量が増える、体重が減る、食欲が落ちる、吐くことが増えるなどの変化があれば受診しましょう。検査値は一度のクレアチニン値だけで判断せず、尿検査やほかの血液検査、経時的な変化などを含めて評価することが重要です。

バーマンに長生きしてもらうためのポイント

おもちゃで遊ぶバーマン

バーマンの寿命は遺伝だけで決まるものではなく、日々の食事、体重、活動量、生活環境、健康状態などさまざまな要素が関係します。特定の方法を行えば寿命が何年延びる、といった確実な基準はありません。

そのため、長生きを目指すうえでは特別な健康法に偏るのではなく、適正な体格を保ち、無理なく体を動かし、体調の変化を早く見つけられる生活を続けることが基本です。若いうちはもちろん、年齢を重ねてからは食欲や体重、活動量などの小さな変化にも目を向けましょう。

食事と体重を管理する

毎日の食事は、年齢や活動量に合った総合栄養食を基本にし、体重と体型を見ながら量を調整します。体重だけでは適正か判断できないため、肋骨の触れやすさや腰のくびれなども確認し、太りすぎとやせすぎの両方を避けることが大切です。

特に中高齢になると、以前と同じ量を食べていても体重や筋肉量が変化することがあります。定期的に体重を測り、増減を記録しておくと変化に気づきやすくなります。急な体重減少や食欲低下が続く場合は、単なる加齢と決めつけず受診しましょう。飲水できる環境を複数用意することも健康管理の基本です。

適度な運動を取り入れる

運動は体重管理だけでなく、筋肉量や関節の動きを保ち、生活への適度な刺激をつくるためにも役立ちます。室内でも、おもちゃを追いかける遊びや上下運動などを毎日の生活に取り入れ、無理なく体を動かせる機会をつくりましょう。

必要な運動量は年齢や体力によって変わります。若い時期と同じ運動を高齢になってから無理に続ける必要はありません。遊ぶ時間が短くなった場合は、一度に長く運動させるより、本人が楽しめる範囲で調整します。呼吸が速い、すぐに休む、以前より動きたがらないといった変化が目立つ場合は健康状態の確認も必要です。

安全でストレスの少ない環境を整える

落ち着いて休める場所や隠れられる場所を用意し、食事、水、トイレへ無理なく移動できる環境を整えます。高い場所を好む場合でも、年齢を重ねてジャンプ力が低下したら段差を小さくするなど、その時点の身体能力に合わせて調整しましょう。

多頭で暮らしている場合は、食事場所やトイレ、休憩場所を十分に確保し、ほかの猫との競合による負担を減らすことも大切です。また、室内を清潔に保つことは感染症対策の基本になります。ただし、生活環境を整えればFIPなどの病気を完全に防げるという意味ではありません。

定期的に健康診断を受ける

見た目には元気でも、心臓や腎臓などの異常が初期には分かりにくい場合があります。定期的な診察を受け、体重、心音、口腔内の状態などを継続して確認しておくと、普段との違いを見つける手掛かりになります。

10歳を超える頃からは高齢期に入り、体重減少や筋肉量の低下、飲水量・尿量、食欲、活動量などの変化が起こりやすくなります。年齢だけで受診頻度を一律に決めるのではなく、これまでの病歴や検査結果を踏まえて獣医師と相談しましょう。日頃から体重や食欲の変化を記録しておくと、診察時にも役立ちます。

まとめ

こちらを見るバーマン

バーマンの平均寿命は、一般的な目安として12〜16年程度です。英国の大規模診療データを用いた生命表では0歳時平均余命14.39年という結果もあり、同じ調査の猫全体より数値は高めでした。ただし、調査地域や対象数が限られるため、ほかより必ず長生きすると断定することはできません。

健康面では、肥大型心筋症やFIPとの関連が確認されているほか、まれな遺伝性疾患や腎機能の検査値にも注意が必要です。毎日の食事と体重を管理し、適度な運動と落ち着ける生活環境を整え、定期的に健康状態を確認することが基本となります。年齢を重ねたら、小さな体調変化を見逃さず、その時々の状態に合わせてケアを調整しましょう。