
ヨーチワは、気品ある美しい被毛を持つヨークシャー・テリアと、世界最小の純血種として知られるチワワの2犬種を両親に持つミックス犬です。
日本国内でも非常に人気が高いこれら2つの小型犬の魅力を受け継いでおり、それぞれの頭文字を合わせて「ヨーチワ」と呼ばれています。
交配の組み合わせをそのまま表した「ヨークシャー・テリアとチワワのミックス」や「ヨーキーとチワワのミックス」という名称で探されることも多く、愛好家の間では「ヨーチー」という愛称で親しまれることもあります。どちらの呼び方も同じ親犬種の組み合わせを指しています。
親犬種の特徴を振り返ると、ヨークシャー・テリアはシルクのような美しい長くしなやかな被毛と、活発で負けず嫌いな性質を持っています。一方のチワワは、大きな瞳とアップルヘッドと呼ばれる丸い頭部が特徴で、非常に勇敢ながらも飼い主に対して深い愛情を示す犬種です。
ヨーチワを家族に迎えるにあたって知っておきたい大切なポイントは、子犬のころと成犬になってからで印象が大きく変わりやすい点です。成長に伴って顔立ちや体格が変化するだけでなく、毛質が変化したり、毛色が劇的に変化したりすることも珍しくありません。
この成長による変化の大きさも、ヨーチワならではの奥深い魅力であり、育てる楽しみの一つとなっています。

ヨーチワの性格は、両親にあたる2つの犬種の性質をどのように受け継ぐかによって、個体ごとに豊かなバリエーションが見られます。
一般的には、非常に甘えん坊で人懐っこく、人間の言葉(指示)や状況を理解する賢さを持ち合わせている傾向が強くあります。家族に対しては非常に深い愛情を示し、いつも一緒にいたがる活発な一面を持っています。
その一方で、親犬種の気質が強く出ることもあります。チワワ由来の強い警戒心や、ヨークシャー・テリア由来の気の強さ、旺盛な好奇心が表面に出ると、不審な音に対して吠えやすい子、1人になると寂しがりやすい子、慎重で怖がりな子、自分の意志を曲げない頑固に見える子に育つこともあります。
子どもや先住犬、あるいは猫といった他の同居ペットとの相性は、子犬期からの社会化次第で良好に保つことができます。
ただし、チワワ譲りの繊細さやヨークシャー・テリアのプライドの高さが出ると、小さな子どもや活発すぎる同居ペットに対して神経質になる場合があるため、接し方には大人が注意を払う必要があります。
留守番の向き不向きに関しては、甘えん坊で寂しがりやな面が出やすいため、長時間の留守番はどちらかといえば苦手な傾向にあります。子犬のころから少しずつ1匹の時間に慣れさせる練習をしておかないと、分離不安と呼ばれる強いストレス状態に陥る可能性があるため注意が必要です。
初めて犬を飼う家庭に合うかどうかという点では、小柄で扱いやすく賢いため、基本的にはおすすめしやすい犬種です。しかし、見た目の愛らしさだけで甘やかしすぎると、吠え癖や噛み癖などの問題行動につながりやすくなります。
犬の習性を理解し、一貫した態度でしつけを行える家庭であれば、初めてでも素晴らしいパートナーになってくれます。

ヨーチワの見た目は、ヨークシャー・テリアとチワワの特徴が絶妙に混ざり合っており、全体の雰囲気は個体によって千差万別です。体つきや顔立ち、耳の形、しっぽの付き方など、成長するまでどちらの親に似るか分からない楽しさがあります。
一般的には、コンパクトなスタイルになりやすいですが、ヨークシャー・テリアの特徴が強く出た場合は、細くしなやかで骨太な体つきになり、被毛も長く滑らかな質感を持ちやすくなります。
逆にチワワの特徴が強く出た場合は、大きな丸い瞳や、やや華奢で小柄な体型、丸みを帯びた頭部が目立つようになります。
耳は立ち耳になることが多いですが、ヨークシャー・テリア譲りの半垂れ耳になることもあります。
成犬時の姿を詳しく知りたい人も多いですが、子犬のころの見た目だけで将来の体格や毛質を断定することは困難です。子犬期にはチワワのように見えても、成犬になるにつれてヨークシャー・テリアのような長い被毛に変化していくケースもよくあります。
将来の姿を過度に決めつけず、日々の成長の変化を穏やかに見守る姿勢が大切です。
ヨーチワが成犬になったときの大きさは、一般的な超小型犬から小型犬の範疇に収まります。
具体的な目安としては、成犬時の体高が20cmから23cm前後、体重は1.5kgから3.5kg前後の範囲に落ち着くことが多いとされています。両親がともに小型の犬種であるため、基本的には室内で世話しやすい小柄な体格に育ちます。
ただし、これらの数値はあくまで目安であり、「必ず超小型になる」と断定することはできません。ヨークシャー・テリアもチワワも、親犬の家系や骨格によって体格に個体差があるため、祖先の遺伝的な影響を強く受けて目安よりも大きめに育つこともあります。
性別による差については、オスの方がメスに比べてわずかに骨格がしっかりし、体重が重くなる傾向があります。
子犬のころの体重やサイズだけで成犬時の正確な体重を判断しすぎるのは禁物です。生後数ヶ月の時点では小さく見えても、骨格の成長とともにしっかりとした体つきになることがあります。
将来の大きさを予測するためには、子犬自身のサイズだけでなく、両親犬の大きさやこれまでの成長の過程をブリーダーなどに確認することが重要です。
ヨーチワの被毛のタイプは、両親のどちらの毛質を強く受け継ぐか、またチワワ側の毛質がスムース(短毛)かロング(長毛)かによって大きな個体差が生まれます。
ヨークシャー・テリア寄りの場合は、アンダーコート(下毛)が少ないシングルコートになりやすく、細く真っ直ぐで長い毛質になります。チワワ寄りの場合は、ウェーブがかった毛質や、短い毛質になることもあります。
抜け毛の量に関しても個体差が激しく、ヨークシャー・テリアの性質が強く出た場合は抜け毛が少なめに感じることが多いです。
しかし、ダブルコート(二重構造の被毛)を持つチワワの毛質を強く引き継いだ場合は、換毛期を中心にまとまった抜け毛が気になるようになります。そのため、「抜け毛が全くない犬種」と断定することはできません。
どの被毛タイプであっても、美しい状態を保ち皮膚の健康を守るためには、毎日の丁寧なブラッシングが欠かせません。特に細い毛質の場合は毛玉ができやすいため、こまめなケアが必要です。
また、定期的なシャンプーや、被毛が伸び続けるタイプの場合は月1回程度のプロによるトリミングが必要になることをあらかじめ理解しておきましょう。
ヨーチワの毛色は、両親が持つ豊富なカラーバリエーションを受け継ぐため、非常に多彩な種類が存在します。
代表的なものとしては、黒と茶色が混ざり合うブラックタンや、ヨークシャー・テリアの気品を受け継ぐスチールブルータン、チョコレート色が美しいチョコタンなどが挙げられます。さらに、明るいフォーンやクリーム、ブラウン系、シルバー系、ホワイト系なども見られます。
黒っぽいヨーチワや茶色系のヨーチワは落ち着いた印象で人気が高く、それぞれのカラーを探している人も多いものです。
ただし、特定の毛色の珍しさや希少価値を過度に断定し、高額すぎる価格を正当化するような情報には注意が必要です。どのような毛色であっても、親犬の遺伝的な組み合わせによって自然に生まれるバリエーションの一つです。
また、ヨーチワは成長に伴って毛色の印象が劇的に変わる場合があることも知っておくべき特徴です。特にヨークシャー・テリアの血を引く子は、子犬期にはほとんど黒色だった被毛が、成犬になるにつれて美しいシルバーやゴールド、スチールブルーへと変化していくことがあります。
親犬の過去の毛色の変化などを参考にすると、将来のイメージが湧きやすくなります。

ヨーチワの子犬の価格相場は、一般的に15万円から40万円前後となることが多いですが、これよりも上下することがあり、価格には大きな幅があります。
子犬の値段は、月齢が低いほど高くなる傾向があるほか、毛色の人気度、性別(一般的にメスの方が高め)、将来的なサイズ感、親犬がチャンピオン犬であるなどの血統的特徴によって変動します。
さらに、販売されている地域や、中間マージンが発生するペットショップでの購入か、繁殖元から直接迎えるブリーダーからの購入かによっても設定価格は変わります。
インターネット上の販売情報を見る場合は、提示されている掲載価格の安さだけで安易に判断しないよう注意が必要です。命を迎えるためには、価格以上の裏付けを確認しなければなりません。
具体的には、子犬の健康状態や現在の飼育環境、親犬の情報が公開されているかを確認します。
さらに、必要なワクチン接種や獣医師による健康診断の有無、引き渡し後のアフターサポートの体制が整っているかまで総合的に判断する流れが大切です。安価すぎる場合は、必要な医療措置が省かれているリスクも考慮すべきです。
また、犬を迎えるにあたっては、購入時の初期費用だけでなく、生涯にわたって継続してかかる費用を計算に入れておく必要があります。
毎月のフード代や日用品代に加え、定期的なトリミング代、ワクチンやフィラリア予防などの医療費、病気やケガに備えるペット保険料など、経済的な責任を最後まで全うできるか事前のシミュレーションが不可欠です。
ヨーチワを専門、あるいは中心に扱っている優良なブリーダーを探すには、信頼できるブリーダーマッチングサイトを利用するか、専門のウェブサイトを直接検索する方法が一般的です。
ブリーダーから直販の形で子犬を迎える場合は、仲介業者を挟まない分、育った環境や親犬の情報を直接確認できるという大きなメリットがあります。実際にブリーダーのもとへ見学に行く際に、必ずチェックすべきポイントを整理しておきましょう。
まずは、子犬が過ごしている飼育環境が清潔に保たれており、十分な広さが確保されているかを確認します。そして、可能であれば親犬を見せてもらい、親犬の健康状態や性格、体格を確認させてもらうことが、将来の姿を予測する最大のヒントになります。
さらに、契約内容が明瞭であるか、各種ワクチン接種や獣医師による健康診断の証明書が発行されるか、引き渡し後の相談体制が整っているかも重要です。
単に自宅からの距離が近いから、あるいは価格が安いからという理由だけで決めず、犬種の知識が豊富で、成犬時の見通しやリスクまで丁寧に説明してくれる誠実な相手かどうかを重視してください。
ペットショップで迎える場合は、手軽に見学ができ、必要な用品をその場で揃えられる利便性がありますが、親犬の姿を直接見ることは困難です。
また、別の選択肢として、里親募集サイトや地域の保護犬シェルターを通じて、さまざまな事情で保護されたヨーチワと出会う可能性もあります。成犬のヨーチワを探している場合は、保護犬の譲渡も有意義な選択肢となります。

ヨーチワと快適に暮らすためには、室内環境の整備から食事、毎日の散歩、しつけ、日常のケア、そして留守番のさせ方に至るまで、正しい知識を持って全体像を把握しておく必要があります。
「小型犬だから世話しやすく、誰でも簡単に飼える」と単純に考えるのは避けるべきです。実際の暮らしでは、それなりの手間と配慮が必要になります。
具体的には、ヨークシャー・テリア譲りの活発さや好奇心、チワワ譲りの警戒心の強さからくる吠えやすさ、非常に甘えん坊な面への対応が求められます。
また、美しい被毛を保つための毎日のケアや、体が小さいことからくる寒さへの配慮など、室内温度の厳重な管理も必要です。これらを日々こなす覚悟が飼い主には求められます。
家庭環境との相性としては、小柄で室内での運動が中心となるため、共働き世帯や一人暮らし、ファミリー層など、どのような環境でも比較的適応しやすい犬種です。
ただし、留守にする時間が長すぎる環境ではストレスを溜めやすいため、在宅時間を確保できる工夫や、家族全員で愛情を注ぎ、毎日のケアの時間を確実に作れるライフスタイルが理想的です。
ヨーチワは体が小さい超小型・小型犬ですが、ヨークシャー・テリアの活動的な血を引いているため、見た目以上にエネルギーに満ちあふれています。
1日の散歩時間の目安としては、1回15分から30分程度の散歩を、1日に1回から2回行うのが適切です。外の空気を吸い、様々な刺激に触れることは、社会性を養う上でも重要な意味を持ちます。
天候が悪い日などは、室内での遊びを充実させることで必要な運動量を補うことが可能です。
ただ歩くだけの散歩だけでなく、おやつを隠して探させる知育玩具を用いた遊びや、ロープを使った適度な引っ張り遊びなど、頭と体を使う工夫を取り入れると効果的です。退屈させない工夫が、愛犬の知的な欲求を満たすことにつながります。
もし小型犬だからといって運動や外部からの刺激が不足すると、ストレスが溜まり、無駄吠えや家具へのいたずら、落ち着きのなさなどの問題行動に発展しやすくなります。また、消費カロリーが減ることで肥満の原因にもなります。
暑さや寒さの影響を受けやすいため、夏場は早朝や夜間の涼しい時間帯を選び、冬場は室温管理や洋服の着用で体温を守りましょう。
ヨーチワのしつけにおいては、トイレトレーニング、無駄吠えの防止、甘噛みへの対応、人への飛びつき、要求吠えの抑制、社会化の促進、そして適切な留守番の練習を中心に行っていく必要があります。
親犬種がともに賢い傾向があるため、「何もしなくても自然にルールを覚える」と考えがちですが、それは誤りであり、子犬期からの人間主導の一貫したルール作りが不可欠です。
しつけを進める上で重要なのは、なぜその行動をとっているのか、原因を正確に見極めることです。
例えば、チャイムの音などに対して警戒心から吠えているのか、飼い主と離れた寂しさから吠えているのか、あるいはケージから出してほしいという要求で吠えているのかによって、対応策を明確に分ける必要があります。一律に叱るだけでは解決しません。
要求に対しては徹底して無視を貫き、警戒や寂しさには安心感を与える環境作りを行います。
すべてのしつけにおいて、恐怖で威圧して叱るよりも、望ましい正しい行動をとった瞬間にタイミングよく言葉やオヤツで褒める方向でまとめることが、学習を早めるコツです。一貫した態度で根気強く接することで、強い信頼関係が築けます。
日常のお手入れとしては、ブラッシング、定期的なシャンプー、耳掃除、爪切り、歯みがき、そして涙やけ対策や毛玉予防をルーティンとして整理する必要があります。
ヨーチワの被毛タイプがロングかスムースかによって日常のケアの負担は大きく変わりますが、皮膚を清潔に保ち、抜け毛や体臭、口臭、耳の汚れを防ぐためのチェックポイントは共通しています。
もし愛犬の匂いが気になると感じた場合は、単にシャンプーが不足していると考えがちですが、原因は複数存在します。
耳の汚れや外耳炎、歯周病による口臭、皮膚の蒸れや炎症、肛門腺の詰まり、そして涙やけによる雑菌の繁殖など、複数の部位を確認することが大切です。それぞれの部位に適した専用のケア製品を使い、清潔を維持します。
被毛が伸びるタイプの場合は、月1回程度のトリミング(被毛のカット)が必要です。トリミングの頻度を保つことで、毛玉を予防し衛生的な状態を維持できます。
スタイルとしては、お手入れが簡単な短めカットや、ヨークシャー・テリアの品格を活かしたヨーキー風スタイル、チワワの愛らしさを強調した丸顔風スタイルなどがあり、愛犬の毛質に合わせて楽しめます。

ヨーチワの平均寿命の目安は、一般的な小型犬と同様におおむね12年から15年前後であるとされています。
これは純血種の親犬たちの平均的な寿命とも合致しており、適切な環境で飼育されれば、非常に長く一緒に過ごすことができる犬種です。長く健康に暮らすためには、日頃からの飼い主による徹底した健康管理が何よりも重要となります。
愛犬の健康維持のためにできる基本として、適切な体重管理を心がけ、関節への負担を減らすこと、毎日の適度な運動で筋肉量を維持すること、歯周病を防ぐための毎日の歯のケアを怠らないことが挙げられます。
さらに、被毛と皮膚のケアを細まめに行い、定期的な動物病院での健診を受け、年齢や体質に合った食事管理を行うことが、健康な日々を支える土台となります。
ヨーチワがかかりやすい病気を理解するためには、ヨークシャー・テリアとチワワ、そして一般的な小型犬全体の傾向から注意すべき疾患を知っておく必要があります。
それぞれの病気について、どのような状態になるのか、飼い主が気づきやすいサイン、受診を検討すべき目安、そして日常で実践できる予防やケアを詳しく説明します。
膝蓋骨脱臼は、後ろ足の膝の関節にあるお皿の骨が、本来の正しい位置から内側または外側へ外れてしまう病気です。小型犬に非常に多く見られる先天性、または後天性の骨関節疾患です。
飼い主が気づきやすいサインとしては、歩いているときに突然片足を後ろにピコピコと挙げる、スキップするような不自然な歩き方をする、後ろ足を痛そうに引きずるなどが挙げられます。
受診の目安としては、これらの歩行の異常を一度でも見かけた場合や、足を触ろうとすると嫌がる仕草を見せた段階で、早めに動物病院で触診やレントゲン検査を受けるべきです。
日常でできる予防・ケアとしては、室内環境の床に滑り止めのマットやカーペットを敷き詰めることが最優先です。また、ソファーなどの高い場所からの飛び降りを防ぐためにスロープを設置し、関節に負担をかけないよう適切な体重を維持します。
歯周病は、歯に付着した歯垢の中の細菌が原因となり、歯の周囲の組織である歯肉や歯槽骨に炎症が起こる病気です。口の小さな小型犬は歯が密集しているため、特に発症リスクが高いとされています。
気づきやすいサインとしては、口臭が以前よりも明らかにきつくなる、歯茎が赤く腫れる、おもちゃやフードに血が付着する、硬いフードを食べたがらなくなるなどがあります。
受診の目安としては、口臭が気になり始めた段階や、歯の根元に黄色や茶色の歯石がはっきりと付着しているのを確認した時点で、動物病院に相談をしてください。
日常でできる予防・ケアとしては、子犬のころから毎日の歯みがきを習慣化することが最も効果的です。デンタルシートや犬用の歯ブラシを使い、歯垢が数日で硬い歯石に変化してしまう前にこすり落とすことが基本となります。
気管虚脱は、空気の通り道である気管が潰れて平らになってしまい、呼吸が苦しくなる病気です。ヨークシャー・テリアやチワワなどの小型犬種において、遺伝的な要因や肥満、加齢によって発症しやすいとされています。
気づきやすいサインとしては、興奮したときや水を飲んだときに「カッカッ」と喉に何かが詰まったような咳をする、進行すると「ガチョウの鳴き声」のようなガーガーという乾いた苦しそうな音が出ます。
受診の目安としては、興奮時以外の普段の生活でも咳の回数が増えてきたときや、呼吸が早くて苦しそうな様子が見られた場合は、速やかに獣医師の診察を受けてください。
日常でできる予防・ケアとしては、首への負担を完全に排除するために、首輪ではなく体にフィットするハーネス(胴輪)を使用します。また、気道を圧迫する原因となる肥満を徹底して防止し、室内の温度や湿度を適切に保ちます。
低血糖症は、血液中の糖分濃度(血糖値)が急激に低下してしまうことで、全身のエネルギーが不足し、様々な神経症状を引き起こす病気です。特にお腹を壊しやすい子犬期や、体が非常に小さな個体に発生しやすい傾向があります。
気づきやすいサインとしては、体がぐったりして元気がなくなる、足元がフラフラして真っ直ぐ歩けない、体が冷たくなる、さらに進行すると意識を失ったり全身の痙攣(けいれん)を起こしたりします。
受診の目安としては、子犬が食事を抜いた後にぐったりしている場合や、少しでも意識が朦朧としている様子が見られたら命に関わるため、一刻を争う緊急事態として即座に夜間でも動物病院を受診してください。
日常でできる予防・ケアとしては、特に生後数ヶ月の子犬の時期は、1日に必要な食事量を3回から4回に細かく分けて与え、空腹の時間が長くならないように管理します。ストレスや寒さも引き金になるため、環境を暖かく保ちます。
外耳炎は、耳の穴から鼓膜までの通り道である外耳道に、細菌やカビの一種であるマラセチアなどが繁殖して炎症が起こる病気です。耳の毛が多いヨークシャー・テリアの血を引く場合や、耳道が狭い個体で起こりやすくなります。
気づきやすいサインとしては、頻繁に足で耳の後ろを掻く、頭を激しく左右に振る、耳からツンとする不快な匂いがする、黒や茶色の耳垢が大量に出るなどがあります。
受診の目安としては、愛犬が耳を気にする仕草を何度も繰り返しているときや、耳の穴の皮膚が赤く腫れて熱を持っているのを発見した段階で受診します。
日常でできる予防・ケアとしては、定期的に耳の中の状態を目視でチェックし、汚れている場合は犬専用のイヤークリーナーを用いて優しく拭き取ります。綿棒を奥まで入れて擦ると悪化するため、表面の汚れを拭う程度に留めます。
皮膚トラブルは、アレルギー性皮膚炎や膿皮症など、皮膚に痒みや赤み、フケ、脱毛などが発生する状態の総称です。繊細な皮膚を持つヨークシャー・テリアやチワワの性質を受け継ぐため、環境の変化やフードの影響を受けやすい面があります。
気づきやすいサインとしては、体や足を執拗に舐めたり噛んだりしている、皮膚の一部が赤くなっている、フケが大量に出る、部分的に毛が抜けて地肌が見えているなどがあります。
受診の目安としては、犬が痒がって眠れない様子があるときや、皮膚に湿疹やただれ、かさぶたができているのを見つけた段階で受診してください。
日常でできる予防・ケアとしては、愛犬の毛質に合った適切な頻度でのブラッシングと、低刺激のシャンプーによるスキンケアが基本です。また、室内をこまめに掃除してダニやハウスダストを排除し、バランスの良い食事を与えます。
涙やけは、涙が目から溢れて目の周りの被毛が茶色く変色してしまう現象です。チワワ特有の大きな瞳や、鼻の構造、涙管の詰まりなどが原因となるほか、角膜炎や結膜炎といった目の病気が隠れていることもあります。
気づきやすいサインとしては、目の周りの毛が常に濡れていて茶色く染まっている、目ヤニが大量に出る、目をショボショボさせている、前足で目を擦ろうとするなどがあります。
受診の目安としては、目の周りの変色だけでなく、白目が充血しているときや、目を開けにくそうにしているサインが見られた場合は、眼科疾患の可能性があるため早期に受診します。
日常でできる予防・ケアとしては、溢れた涙を放置せず、清潔なガーゼやコットンでこまめに優しく拭き取ることが大切です。目の周りの毛が伸びて目に入らないよう、定期的にハサミで短くカットしておくことも予防になります。
水頭症は、脳の周囲を満たしている脳脊髄液という液体が過剰に溜まってしまい、脳を圧迫することで様々な神経症状を引き起こす病気です。頭部が丸いチワワの家系において、先天的な発症リスクが存在します。
気づきやすいサインとしては、成長の遅れが見られる、同じ場所をぐるぐると回り続ける(旋回運動)、壁に頭を押し付ける、ぼんやりして反応が薄い、突然の痙攣発作などが挙げられます。
受診の目安としては、歩き方や行動がおかしいと感じたときや、発作のような症状が一度でも見られた場合は、脳神経の精密な検査を行うために速やかに専門医や動物病院を受診してください。
日常でできる予防・ケアとしては、先天性の場合は完全な予防策はありませんが、脳への衝撃を避けるために頭部を強くぶつけないような環境作りを徹底します。早期発見による投薬治療で症状の進行を抑えることが重要です。
骨折は、骨に強い衝撃が加わることで折れてしまう状態です。ヨーチワは非常に骨が細く繊細であるため、大型犬にとっては大したことのない高さや衝撃であっても、簡単に骨折してしまうリスクを常に抱えています。
気づきやすいサインとしては、キャンと鋭く鳴いた後に足を地面につけずに浮かせたままでいる、折れた部分が不自然に変形している、触ろうとすると激しく痛がって怒るなどがあります。
受診の目安としては、高い場所から飛び降りたり踏んでしまったりした後に、足を痛がる素振りを少しでも見せた場合は、骨にひびが入っている可能性もあるため、すぐに動物病院でレントゲン検査を受けてください。
日常でできる予防・ケアとしては、抱っこからの転落を防ぐため正しい抱き方を徹底し、小さな子どもが扱う際は座った状態で触れ合わせます。床の滑り対策を完璧に行い、ジャンプをさせない生活習慣を身につけさせることが予防になります。

ヨーチワは、ヨークシャー・テリアとチワワという日本でも深く愛されている2つの小型犬を両親に持つ、非常に魅力的なミックス犬です。
その特徴や性格、成犬時の姿、体重の目安、価格相場、迎え方、適切な飼い方、そして寿命や病気に至るまで、育てる上で把握すべき情報は多岐にわたります。
全体を振り返ると、ヨーチワは非常に小柄で家族に対して深い愛情を注ぎ、人と深く関わることが大好きな子が多いという素晴らしい特性を持っています。
しかしその一方で、警戒心や寂しがりやな面からくる吠えやすさへの対策、適切な留守番の練習、美しい被毛を保つためのお手入れ、匂いや皮膚トラブルへの対策、小型犬特有の歯のケア、そして見た目以上の活動欲求を満たす運動不足の解消には、しっかりとした配慮が必要です。
ミックス犬であるヨーチワを迎えるにあたっては、子犬期の見た目の愛らしさだけで衝動的に決めるのではなく、成犬になったときの大きさや毛色、性格に大きな個体差が出ることを正しく理解しておく必要があります。
毎日の丁寧なケアや健康管理、一貫したしつけの手間までをすべて受け入れ、生涯を責任を持って愛し抜く覚悟をしたうえで、素晴らしいパートナーとして家庭に迎え入れてください。